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「NEDIA Day 関西」開催報告

●半導体メモリーと有機ELの動向、

●ベンチャーによる電気自動車産業への参入、

●MEMSセンサーユニットの新分野展開及び酸化物半導体の研究開発

及び電子デバイスの新規応用

 

開会挨拶:中村  理事・関西 NEDIA 代表

開会挨拶:中村 理事・関西 NEDIA 代表

セミナー会場風景

セミナー会場風景

司会:小畑  ㈱メガチップス購買企画課主査

司会:小畑 ㈱メガチップス購買企画課主査

 2017 年 3 月 9 日(木)に「第 2 回 NEDIA Day 関西」を開催 しました。

 今回は第 1 回の新大 阪から場所を変えて、京都での 開催としました。

 

 

●「セミナー」

日時:2017 年 3 月 9 日(木)13:30-17:00

場所:龍谷大学響都ホール交友会館

(京都駅八条口アバンティ 9 階)

立派なホールで 80 名の参加者を得て行いました。

 司会を㈱メガチップス購買生産統括部購買企画部購買企画課主査 の小畑光幸氏に努めていただき、中村孝 理事・関西 NEDIA 代表の 開会挨拶で始まりました。

 

(1) 基調講演:

「半導体メモリーと有機 EL の一大技術革新と 設備投資ラッシュが始まった!!」

基調講演:泉谷 ㈱産業タイムズ社 代表取締役社長

基調講演:泉谷 ㈱産業タイムズ社 代表取締役社長

 基調講演として、泉谷渉 理事・副会長、㈱産業タイムズ社 代表 取締役社長に元気の出る話をしていただきました。

 まず、IoT は最大 900 兆円の巨大市場で、それにつながる電子機 器の市場が急拡大、それを支える電子デバイスに大きな期待が出て きていると述べられました。IoT 時代においては、フラッシュメモ リが最重要であり、活発な設備投資の動きがあると述べられました。

 また、IoT 時代には電子ペーパーが必ず必要となり、壁や道路や 橋にも送受信の有機 EL が使われるため、有機 EL に対し中国を中心に大幅な能力増強が進みつつあると述べられました。最後に、こういった状況の中で、30 年ぶ りの半導体の技術革命「EUV」で先行している日本が材料技術で勝つとの力強いコメメントがあり ました。

 

(2)「世界に広がっていく GLM 電気自動車プラットフォーム」

小間 GLM㈱代表取締役社長

小間 GLM㈱代表取締役社長

 小間裕康 GLM㈱代表取締役社長から GLM の電気自動車の開発についてご講演いただきました。京都大学発のベンチャー企業 として、スポーツカータイプの電気自動車を開発し、ベンチャー 企業として初めて量産化にこぎつけられ、その間の苦労話を体系 的に話していただきました。電気自動車の特徴が出せるスポーツ カータイプの選択、最初の試作、GLM-G4 を開発してパリモーターショーで注目されたこと、水平分業で部品メーカ等との協調、量産の苦労等、スタートして 10 年の間のいろいろのアプローチに関してのお話でした。京都市伏 見区に土地と建物を取得して、開発拠点と新本社を開設し、新車開発のスピードアップを図ると ともに、開発の見える化で協力会社と双方向の情報共有を行い、プラットフォームビジネスを世 界に展開していき、次なる発展を目指していくと述べられました。

 

(3)「高精度市場に切り込むシリコンセンシングのMEMS 式ジャイロ」

   

竹本  ㈱シリコンセンシングシステムジャパン  営業グループ長

竹本 ㈱シリコンセンシングシステムジャパン 営業グループ長

  竹本剛士 ㈱シリコンセンシングシステムジャパン 営業グループグループ長から高精度 MEMS 式ジャイロについご講演 いただきました。

 親会社の住友精密工業㈱及び UTC Aerospace Systems はともに航空機向けの事業を行っているとの紹介があり、続いてジャイロセンサの種類、性能、用途例の説明がありました。親会社と連携して高精度 MEMS ジャイロ及びMEMS 式 IMU(6 軸慣性計測装置)の開発を行っており、光ファイバ式と精度が同等で、サイズ、 質量、価格、消費電力それぞれが 1/2 以下を実現していると述べられました。最後に、高精度ジャ イロ市場は年率 4.4%で成長しており、用途としては自動運転車、宇宙機器、石油・鉱石堀削機器、 海洋機器が注目されると述べられました。

(4)「酸化物半導体の研究開発と電子デバイスへの新規応用」

木村  龍谷大学理工学部電子情報学科教授

木村 龍谷大学理工学部電子情報学科教授

閉会挨拶:髙田  理事・関西 NEDIA 副代表

閉会挨拶:髙田 理事・関西 NEDIA 副代表

 最後に、本会場の手配等にご協力いただきました木村睦 龍谷大学理工学部電子情報学科教授に、酸化物半導体についての学 問的なご講演をいただきました。最初に、従来技術のアモルフ ァス In-Ga-Zn-O を用いた酸化物半導体薄膜トランジスタ技術は、高精細液晶ディスプレイや有機 EL ディスプレイを実現する優れた技術であるが、レアメタル In を含む組成で高コスト・ 資源の枯渇に問題があるので、レアメタルフリー酸化物半導体 の研究に取り組んでいると述べられました。

 レアメタルフリー 酸化物半導体としては Ga-Sn-O を取り上げ、その物理的特性 を確認し、ミスト CVD プロセス等で薄膜トランジスタを作製、 トランジスタ特性確認を行い、従来技術に近い性能を得ており さらに性能向上が可能であるとの見解を示されました。 最後に、大型・高精細・フレキシブル・有機 EL を近いうちに実現できそうで、また将来的には脳型集積システムも可能であり、残る課題を解決していくとの今後の研究の方向を示されました。

 

 

 髙田明 理事・関西 NEDIA 副代表の閉会の挨拶により、セミナー部は終了しました。

 

 

●「交流会」

        

司会:和田  理事・関西 NEDIA 副代表

司会:和田 理事・関西 NEDIA 副代表

挨拶:髙田  理事・関西 NEDIA 副代表

挨拶:髙田 理事・関西 NEDIA 副代表

乾杯:泉谷  理事・副会長

乾杯:泉谷 理事・副会長

締めの挨拶:中村  理事・関西 NEDIA 代表

締めの挨拶:中村 理事・関西 NEDIA 代表

 セミナー終了後、場所を京都駅の反対側のメルパルク京都  カフェ&バー「鴨川」に移し、36名の参加を得て交流会を 開催しました。

 

 司会を和 田悟 理事・関西 NEDIA 副代表が務め、開会の挨 拶を髙田明 理事・関西 NEDIA 副代表が行い、泉 谷渉 理事・副会長の乾杯の発声で懇談が始まりま した。参加者それぞれで 懇談しにぎやかな交流会 となりました。

 

 締めの挨 拶を中村孝 理事・関西 NEDIA 代表が行い交流会をお開きとしました。

交流会会場風景

交流会会場風景